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28●ちまた義父、夫の法要でき感無量掲載日:平成24年12月31日 7月6日に、義父の五十回忌と亡夫の十七回忌を娘夫婦、息子夫婦、孫、義姉の近親者のみで行うことができた。  私が嫁いできたのは1947年10月20日。夫は農業嫌いで国鉄勤務の人。兵役中に広島で被爆したが、軽傷で帰り復職していた。  新婚旅行から帰った翌朝、夫が勤めに出掛けた後で両親が私を呼び、「あんたは本当に農業をしてくれるんか。この家と田畑をぜひ守ってくれよな」と。私は「私は農業が大好きなので一生懸命働く覚悟です」と。すると両親は顔を見合わせてほほ笑んでくれたのである。  明治中期生まれの2人には家、田畑の維持、相続などへ強い執着心があったのだろう。私もこの年齢になり両親の真意が分かってくる。そして私は、農繁期には両親と一生懸命に農作業し49年に長女を、53年に長男を授かり両親はとても喜んでくれたのだった。  法要を行うにあたって、嫁と娘が早く帰り2人で相談して全てを整えてくれた。住職さまも来てくださり読経。皆で墓参でき、私は感無量になった。

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