新しいブック
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34ても声が震えるのだった。 やはり私の胸の奥には遠い日の恋の欠片がまだ残っているのだろうか。彼の胸中にも、まだ少しだけ当時の欠片が残っているのであらうか。私との初恋も数行記されているこの本を私は複雑な思いで読んだのだった。昭和20年、私が茶屋町農協に勤務していた時、私の机の中に入っていた彼からの恋の詩

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