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62●岡山県 高齢者主張大会応募作品教育の大切さと恐ろしさを実感掲載日:平成22年 去る八月十二日、夜十時~一時間、テレビで放映されていた二千六百人の若い方々のアッツ島での玉砕のシーンを見て、私は腹立たしさいっぱいになり、その夜は一睡もできなかった。 米兵により奇跡的に助けられた数人の方々の証言により、日本の大本営発表が如何に嘘の発表だらけだったのかも解ったのである。 アッツ島玉砕前にもニューギニア島で二千人もの玉砕があったことも、米軍の当時の取材記録に残っていて知ることができたのである。 大本営にいた当時の軍の上層部の人達は、兵士に戦陣訓を教え込み、忠君愛国の軍国主義的教育により、他人の命など無視して皇国の為には命を捨てるのは当然との教育をしていたのであろう。 それ故に、私達の小学校の同級生でもこの教育に感銘を受けた二人の男性は、自ら志願して二度とない尊い命を十七歳で南の海に、国の為と信じて散って逝かれたのである。 戦後六十五年の月日が流れ、平和で豊かな世となった現在、国の為という教育を受け、愛国心と言う美名のもとに、若い人々がそれを信じて尊い命を捨ててゆかれたことは残念でならない。 これも幼い時からの教育に依り、人の心理を掴むことが如何に大切で恐ろしいことかと感じさせられ

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